黒井健絵本ハウス 黒井健絵本ハウス

2024.04 29 Mon

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うつりゆく景色(2023.10-11月)

1F展示室

絵本「かさじぞう」

・再話:松谷みよ子

・編集:園 昌彦/鈴木麻紀子

・ブックデザイン:岡本明

童心社 2006年 

 

「かさじぞう」は、雑誌を含めて幾度か描いたことがありました。
以前に描いたことのあるお話しに、また絵をつけることに必要なことがあります。
それは前に描ききれなかった新たなイメージを持つことなのです。

松谷さんからの伝言は「かさじぞうの決定版を」でした。
その言葉と再話の深い視点が、その動機になってくれました。
実際に六地蔵を訪ねてその意味を知り得たことも、作画の際に心強いものになりました。
時代背景を江戸末期にしています。

どことなく「ごんぎつね」を思い出す気もしますが、そう思うと「ごん」を描いたころと差ほど進歩していないなあ、などとも思ったりします。 この絵本は、いつもの色鉛筆ではなく、画面の奥行きの表現のために、ほとんどオイルパステルを使って描きました。深々と降る雪を思う存分描いた絵本です。

2F展示室

–風景画の展示–

「しなのがわ」詩画集を全点展示

「2024黒井健カレンダー」から一部原画を展示

 

文:鶴見正夫

編集:佐藤治

PHP研究社 1994年

 

作家の鶴見正夫さん、編集の佐藤治さん、そして私はともに新潟県生まれ。
信濃川の絵本を...ということになりました。

1991年早春、4人で川上村から川をそって旅をしました。 車や電車を乗り継いでの旅でした。
私はこの川が長野県では千曲川と呼ばれていることを初めて知りました。

その後、私が先に何点かの絵を描き、鶴見さんがそれを見て文をイメージし、そしてまた絵を描き、全体の構成が決まりました。
鶴見さんは私の少年時代をイメージしてくださいました。河口の町に生まれ育ったのは私です。
仕上がるのに3年が過ぎ、そのころ病にふせっておられた鶴見さんに できあがった絵を見てもらうためにうかがいました。 とても喜んでくださった思い出があります。 それから間もなく鶴見さんは亡くなられました。惜しまれます。

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