黒井健絵本ハウス 黒井健絵本ハウス

2022.09 25 Sun

展示のご案内

現在の展示

-青い絵本-

展示期間 2022年7月21日(木)~2022年9月26日(月)

『青い絵本について』

絵本を描き始めて 50年、いつのまにか青い絵本がいっぱいになっていました。「黒井さんは何色か好きですか?」と聞かれるたびに「青です」と答えていました。
青色の名称にはアクアマリン、セルリアンブルー、コバルトブルー、プルシア ンブルーと数えきれないほどあります。

私が特に好きな青はラピスラズリ、ウ ルトラマリン、そして日本の名称で浅葱色や瑠璃色でしょうか
わたしの育った家は、15 分程歩けば日本海でした。私が青色に惹かれるのはそのせいかもしれません。

 

展示作品

1F

「よなかのころわん」 

 2F

「よるのふね」 – 女の子のミサキちゃんと、お父さんが活躍する物語です。

「およげラッコぼうや」– ラッコの男の子と、おかあさんの愛情あふれる絵本です。

1F展示室

「よなかのころわん」

作/間所 ひさこ

担当編集者/市川宣子 氷川雅子

1992年05月発行 ひさかたチャイルド市販絵本 25頁

出版状況/ 販売中

画材/色鉛筆、鉛筆  

 

「ころわんシリーズ」の多くは、背景を白くし、シンプルな作画をこころがけていますが、この絵本はそういうわけにいきません。なにしろ「夜中」ですから。

夜と言っても、あまり暗く表現するわけにもいきませんし、夜の愉しさを表現するのにちょっただけ苦労しました。

担当編集者の市川さんは現在は童話作家としていい仕事をされているそうです。

2F展示室

「よるのふね」

「およげラッコぼうや」

「よるのふね」

作/山下 明生

担当編集者/井澤みよ子

ブックデザイン/岡本 明

2011年4月発行 ポプラ社 市販絵本 38頁

出版状況/ 販売中

画材/オイルパステル、色鉛筆

 

山下さんから原稿をいただいてから、10数年の歳月が過ぎての 出版になりました。

当時の私の画法では、この広大なファンタジーを表現することが 想像できませんでした。

色鉛筆で描いた上から重ねて色をのせる 方法がないかといろいろ試みた中からオイルパステルにたどり着 きました。それから今まであまり使ったことのなかった絵筆を使える手法を得てこの絵本の着手しました。

最初にイメージしていた海の表現とはしだいに変化していきましたが、波を一点づつ描いていくことが自分を納得させる作業だったようです。思いがけない絵本に仕上がりました。  

 

 

「およげラッコぼうや」

作/ナンシーWカールストロム

訳/工藤 直子

担当編集/パトリシア・ガウチ(米)

担当編集/今村 正樹(偕成社)

1993年8月発行 フィロメル社/偕成社 市販絵本 32頁  

 

ある日、ニューヨークのフィロメル社より偕成社を通して絵本 制作の依頼がありました。

突然で私はびっくりしました。 どうやらその数年前、チェコでの原画展に私の絵が出品されたときに見てくださったらしく、仕事をしたいと思ってくれたようです。

大変忙しくしていた時期でしたが『これはやらねば!』 と無理して引き受けてしまいました。

水族館にラッコを見に行ったり、ツ ノメドリ、ウミガラス、ホッキョクギツネ、セイウチなどビデオや 写真集を探してもらったりして描き始めました。

案の定、いつまでも仕上がらず、間に入った今村氏には大変な心労をかけてしまいました。

私は私で、描くことに必死で、とう とう父親の臨終にも立ち会えなかったありさまでした。

英文のデディケーションに鎮魂の思いを込めて "To my father" と記しました。

思い出深い絵本です。 米国で出版された同年に少し遅れて日本でも翻訳出版されました。    

次の展示

2022年9月末の展示替えを予定しております。

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