黒井健絵本ハウス 黒井健絵本ハウス

2025.10 16 Thu

これまでの展示

タイトル

ゆきのころわん(2025.10-11月)

1F展示室

「詩とメルヘン」より

 

若き日の私にとって「詩とメルヘン」は遠くきらめく星にも似て、憧れてもあまりあるものでした。

当時、「いちごえほん」に時折イラストを描いていた私は、多くの気鋭のイラストレーターが描き出した誌面を憧れる思いで見つめていました。

間もなく「いちごえほん」は休刊となり、ションボリしていた私に「詩とメルヘン」編集部から思いがけない原稿依頼の電話が入りました。 「あの誌面に自分の絵を?!」喜びと不安の中で精一杯描いて仕上がった絵を渡した時の緊張はいまでも記憶にあります。

その後、幸いな事に「詩とメルヘン」への寄稿が続き、投稿詩や童話にどんな絵を添えるか、自問自答の自分を探す日々となりました。

詩を読む中で他者の心と会話し、絵で応えることは私に新たな目を開かせ、私の進べき道を見つける基盤になってくれました。

この仕事に入って50年が過ぎ、なんとかやってこれたのは、やなせ先生を始め、こうしたチャンスを与え続けてくれた人たちの助力のお陰と感謝しています。

2F展示室

「しろい しろい ころわん」

 作・間所ひさこ

担当編集者・平山滋子 / ひさかたチャイルド・2019年発行

「あめのひの ころわん」に始まったころわんシリーズは「しろいしろいころわん」を末巻として全27作におよびました。ラストには1984年に出版された「ゆきのひのころわん」以来の雪の季節を、間所先生に書いていただきました。初雪を楽しむころわんたちの喜びを画面いっぱいに感じてもらえたらいいな。

 

「ゆきのひのころわん」

 作・間所ひさこ

担当編集者・伊藤淑子 / ひさかたチャイルド・1985年発行

1983年「あめのひの ころわん」に始まったころわんの絵本は、初めは「あめのひ」一作で終わるものと思っていましたが、出版社でのアンケート結果がいいので2作目のころわん絵本を企画することになりました。

そしてこちらの絵本「ゆきのひのころわん」が生まれ以降シリーズとなります。

2019年にシリーズは終刊しましたが、子どもの頃に親しんでくれた方々が今でも、ころわんを可愛がってくださいます。そして新しくファンになってくれる方もいて嬉しいです。

 

初期のころわんと後期のころわんの絵柄の変化を、雪を背景にした2冊でお楽しみください。

合わせて、今年(2025年)に新たに制作した「ころわんぬいぐるみ」も店頭で販売しております。

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