いつもご来館ありがとうございます。
9月末に展示替えを行ってから、お知らせで展示紹介するまでに時間がかかってしまいました。
残暑厳しかったですね、ようやく周辺も秋めいてきたこの頃です。
今期最後の展示替えでした。この時期は翌年のカレンダー発売時期なので、いつも風景中心の展示になっています。
2階では「2024年カレンダー原画」と「しなの川」という作品を合わせて展示しています。
「しなの川」は黒井をはじめ新潟出身の3人があつまり、故郷に流れる信濃川を源流から取材をして詩画集にしたものです。
偶然にも、源流は黒井健絵本ハウスから、すこし行ったところにある長野県川上にあります。その流れが千曲川になり信濃川となります。
川の流れと共にうつりゆく河川の風景絵を鶴見正夫さんの文と共にご覧いただけます。
[鶴見正夫さんの作品一覧]
https://www.ehonnavi.net/author.asp?n=2237
黒井としては、しなの川という限定的な川としてだけではなく、ご覧になる方との身近な川を思い浮かべて見てもらいたいそうです。
同時に 2024年 壁掛けカレンダー・卓上カレンダーの使用原画を13点展示。こちらでは変わりゆく季節を感じていただけたらと思います。
2024 カレンダー使用原画の1枚「コスモス」こちらは版画としても販売しています。
https://kenoffice.shop-pro.jp/?pid=167041759
1階では、絵本「かさじぞう」全点展示しています。
このところ展示の打ち合わせをすると、黒井がタイトルをあげていた絵本です。
正直(誰もが知っているお話である、かさじぞうをどうしてそんなに展示したがるのだろう?)と思っていたのですが。
この絵本は、再話の松谷さんによる奥深い解釈に、黒井もお地蔵様の取材を踏まえて、
今後も読み継がれるような絵本を残したいとつくりあげた1冊だと気がつきました。
(「第39回 日産 童話と絵本のグランプリ」で 3:15〜あたりから、こちらの絵本について話しています。)
それを聞いてから見てみますと、たしかにまた見方もかわってきます、こだわりの絵本「かさじぞう」です。
展示室では今回文章の展示はなしで、絵本を手にとってご覧いただけるようになっています。
ショップでは、かさじぞうに合わせて誰もがよく知っている昔話で黒井も書いているものをあつめてみました。
1階の展示と2階の展示を合わせると、まるで片田舎を歩き、お地蔵様の前を通った様な心持ちになりますから、今回は絵本というには少々渋すぎるかなという構成の展示にはなっておりますが、川の流れからみえる河川の景色のうつりかわりや、昨今のなかなか四季が感じづらい気候の中でうつりゆく季節を感じられるような展示にしたつもりです。
よろしければご来館お待ちしております。